秋田産地研修報告 2015年7月2〜4日

秋田・大潟産地研修会報告201507

▲世界遺産・白神山地にて  参加者のみなさん(9名)と生産者
前列 左から2人目 『鴨使い』さん、右端 黒瀬正さん
後列 左端 黒瀬友基さん、左から3人目 阿部さん
【日 程】7月2日〜4日  参加者の感想はこちら
水田
大規模に拡がる水田

角館の屋敷通り
▲草を食べてくれるカモたち
通常は、夜は鴨を小屋に集めるが、黒瀬さんは幼鳥の時、餌やりをして習慣づけるのを省いた為、鴨が集まらず、24h放鳥に。が、鴨は夜行性で夜中に良く働くので、鴨の除草は大成功!!
「わしのやり方で良かったんや」
14:20 中部国際空港出発
15:40 秋田空港着

広大な八郎潟を干拓し作り上げた大穀倉地鍵「大潟村」ライスロッジ大潟・黒瀬農舎は、見渡す田んぼのずーっと向うにありました。
大潟の一人当たりの割り当て区画の耕地面積は15町歩=15ha=1Km×150m
という広さ.

黒瀬さんの案内で大潟村見学
田んぼの前で説明する黒瀬さん
▲田んぼの前で説明する黒瀬さん
田の表示

<米作りと環境へのこだわり>

 滋賀県から秋田大潟村に入植し、有機農業にこだわり続けての営農は、雑草との戦いと語る黒瀬さんと生産者の方々。毎年、害虫と雑草の大繁茂に見まわれ、手作業で行う除草はパートさんの人数が延べ500人を越えるのですが、なかなか人手不足もあり、強力な助っ人カモの登場となりました。 毎朝4時に田圃に行って餌やり。田圃の周りを満遍なくウォーキングするとカモたちが付いて回るので隅々まで除草。偉大な戦力となっています。


交流会
▲田の様子を見学する参加者の皆さん

交流会
▲生産者の皆さんと交流
 田んぼに流れ込む川の上流の山にぶなの木を植えるなど、周りの環境整備までも考えた農業に取り組む姿勢を貫いています。これからの農のあり方を熱く語る、皆さんの情熱はとにかくすごい!秋田の食材たっぷり、盛り上がりました。

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≪2日目≫
白神山地世界遺産センター
自然林散策
大潟村の田圃や飲料水の源泉「八郎湖」に注ぐ「馬場目川」の源流は白神山地。ブナ林は雨を蓄え、年間を通して下流を潤す。黒瀬農舎ではブナの植林や保全の為の尽力を続けている。

白神

白神 ぶな
▲大自然のブナ林
ヤマキ製品大豆生産地見学≫

     秋田地図

大豆畑

   ▲整然と植えられた大豆畑。
秋田県能代市にある、ヤマキ醸造の味噌やとうふ原料大豆の生産者グループ「拓友会」を訪ねました。能代市は、県北西部に位置し、北は白神山地、西は日本海、東は出羽山地の森林地帯。米代川(よねしろがわ)が間を流れ、両岸に肥沃な耕地が広がります。
拓友会は、グループ内8人の生産者で約120haの大豆畑を管理しています。能代市へは戦後満州からの引揚者が入植し、陸稲栽培を始め、このグループでは40年程前から大豆に変え、2代目3代目と引き継がれています。その間ずっと、土にも食べる人にも生産者にも優しい、減農薬・減化学肥料栽培を続け、ヤマキ醸造との取引は十数年前から。肥沃で土質がよく、農作物を育てる環境に非常に恵まれているとのこと。品種は「りゅうほう」(秋田県の奨励品種で、渋味が少なく甘味もコクもある)耕地面積が広いので機械化が進んでいて、種まきや除草、土寄せ、収穫など日常的に大型機械を活用。機械化する事で約100町歩(100ha)もの畑を無理なく作れるそうです。
農薬は、殺虫剤を1回のみ散布。豆は美味いので必ず虫が来るので、豆の被害を出さないようギリギリまで見極めます。
化学肥料はほぼ使いません。よい堆肥を入れる事で、連作を可能にしています。一般的に、大豆は連作障害が出る為、同じ畑で続けて作る事はしないそうです。が、拓友会では40年同じ畑で大豆生産を続けています。もちろん連作障害は出していません。
今年は6月1日に種蒔き。10月10日頃収穫予定です。
海が近く、乾燥に適した海風が吹く。12月〜3月は1m位の積雪になり、4月からやっと畑仕事。4・5月は土作り。大豆苗が10cm位になったら、トラクターで爪カルチと言うのを付けて、可能な限り何度でも土寄せをする。上の方の葉っぱだけを残して土を寄せると、茎から新たな根が出てきます。すると、より安定的に根付かせる事が出来丈夫な大豆に育つ。根粒菌は酸素が好きなので、よく耕して酸素供給もする。連作出来るよう少量収穫でも安定的に。(普通は連作すると3年目には半分の収量になってしまう)収穫後、翌年の畑のために枝葉はすき込む。堆肥になります。

なお、提携米 黒瀬農舎のホームぺージも合わせてご覧下さい。


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【参加の皆さんからの感想です

黒瀬さんの手作りの倉庫
  黒瀬農舎  黒瀬農舎
黒瀬さんが大潟村に入植されて40年。大変な大変なご苦労があったでしょうに「楽しかったわぁ」と笑顔で言われたのが印象的でした。     (東区S) 収穫後のお米の味が落ちないように籾で貯蔵、夏場の低温倉庫。出荷場を建てたのもクーラーの取り付けも黒瀬さんがされたと聞きびっくり。     (中川区B)
カモたちの除草は田圃で泳ぐことで水田の水が濁り、雑草が生えにくくなるという事でした。       (中川区B) お米の袋の風景そのままの田んぼの広がりにまず感動。空気の清々しさで、お米のおいしさを納得。      (大府市H)
かもくん
出来る事ならいつか私も『鴨使い』さんのように農場に滞在して鴨のお守りを手伝ってみたいと思いました。
                   (東区S)
農薬を使わず、人の手、カモくんの応援で安心でおいしい米を作って頂いている。カモくんが可愛かったです。
               (半田市I)
設定温度も研究され、カビ・虫が出ない温度に1年を通しておいしいお米が届けられるように工夫されている事がひしひしと伝わってきました。      (中川区B)
マガモの可愛かったこと!!「頑張って仕事してね」と言ってしまいそうでした。
              (東区H)
黒瀬さん家族や生産農家のお仲間のお米に対する情熱とエネルギーを身近に感じる事が出来て、とてもうれしかったです。                  (大府市H)
黒瀬さんは今までの苦労を楽しんでいらっしゃる前向きな姿勢や何でも自分でやってしまう行動力に(お料理も)びっくり!!            (東区H) 入植当時は右も左も分らず、試行錯誤の努力があっての現在だと思います。
                (碧南市N)
開拓の大変さやスケールの大きさに驚きました。           (東区S) とても心のこもったお米に感謝。
                (半田市I)
 白神山地1    白神山地2 
世界遺産白神山地の自然の中で心安らぐ時間でした。ブナの森の保護、守る人々に感動です。     (半田市) 世界遺産の白神山地はガイドさんの案内で歴史、ブナ林のこと、植物の事と楽しく散策ができました。(中川区B)
白神山地の湧水で阿部さんが淹れて下さったコーヒーは格別においしくて、水の重要性を実感。      (知多郡M) ブナに囲まれて静かにゆったりと流れる時間。贅沢な贅沢な幸せなひと時…
       (南区I)

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ヤマキの大豆生産者の畑を見学
≪良い豆作りは、土づくり≫

今年は6月1日に種蒔き。10月10日頃収穫予定です。 海が近く、乾燥に適した海風が吹く。12月〜3月は1m位の積雪になり、4月からやっと畑仕事。4・5月は土作り。大豆苗が10cm位になったら、トラクターで爪カルチと言うのを付けて、可能な限り何度でも土寄せをする。上の方の葉っぱだけを残して土を寄せると、茎から新たな根が出てきます。すると、より安定的に根付かせる事が出来丈夫な大豆に育つ。

  根粒菌は酸素が好きなので、よく耕して酸素供給もする。連作出来るよう少量収穫でも安定的に。収穫後、翌年の畑のために枝葉はすき込む。堆肥になります。  ヤマキ大豆
 ▲大豆畑の前で生産者と。  
ヤマキの大豆畑に行き、若い人が作っているのはびっくりでした。豆味噌を作るのが楽しみです。
                 (東区I)
陸稲から大豆生産者になって40年、大豆が広大な畑にきれいに植えられていました。               (中川区N)
見渡す限り広がる大豆畑は初めて見る光景。車で連れてきてくれた黒瀬さんも黒々としたふかふかの土を見て
「これはええ土やなあ」と感嘆!
                (知多郡M)
一面に大豆の葉が広がっていて、生産者達がお若いので、これからもこだわりの大豆を作って頂きたいと思いました。
                 (東区H)


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