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今年度のつどいではノンホモ牛乳のふるさと十勝から、NON―GM飼料に取り組まれた4農協の
畜産部の方に来ていただき、産地の酪農の様子、酪農家の一日などのお話を伺いました。      

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 飼い方には、主流になってきたフリーストールタイプ(牛舎に仕切りがなく、搾乳時にミルクパーラーに移動する)、スタンチョンタイプ(繋ぎ飼いで牛の位置が決まっている)、放牧タイプなどがあります。

【酪農家の一日】
牛
 朝一番の搾乳開始 牧場の規模によっても違いますが、5時半ごろ(もっと早い牧場もあります)から8時ごろまでかかって搾乳します。消費者グループから頂いたタオルで1頭ずつ牛のお乳を拭いて清潔にし、ミルカー(自動搾乳機)を4本の乳首につけます。 搾り方は、昔は手搾り・バケットでしたが、今はパイプライン・パーラー・ロボット搾乳などの種類があります。搾乳の前後、乳首の消毒をして、乳房炎など感染を防ぎます。大方の酪農家では、搾乳や仔牛の世話は、奥さんの仕事になっています。
 ご主人の方も、同時に平行して、牛の健康管理などの仕事があります。牛舎の清掃やたい肥舎(牛糞で牧草のたい肥を作る)の管理のほか、削蹄(牛の健康のために2〜3年に1度蹄を削る作業。削蹄師に依頼する所も)、牛の受精のための発情チェック(受精は獣医や受精師に依頼することが多い)など、休む暇なく働きます。飼っている牛の状態が全て頭に入っている酪農家もいて、まるで人間コンピューターです。
 奥さんは、牛舎から早くあがって朝食の仕度など主婦として家事一般の仕事もします。家族構成によっても仕事の分担は違いますが、協力しあって仕事をしています。午後、夏場は畑作業、農協や地域のサークル活動などにも参加します。
 午後3時ぐらいから餌をやります。反芻動物の牛には、4つの胃があり、第1の胃で微生物が分解し、4つ目の胃で消化します。餌の構成は、変わらない方が、牛にとっては良く、また、餌の内容は、乳量にも影響するので、大事な仕事です。餌はサイレージ(牧草を発酵させたもの)や乾草などの粗飼料と、配合飼料を与えます。牛の状態により、ふさわしい餌の量を管理しています。
 午後4時くらいからは、仔牛の哺乳、また夕方の搾乳が始まります。そして、7時か8時に一日の仕事が終わり、夕食を済ませ、明日に備えて、なるべく早く就寝です。
【酪農家の一年】
草
 春:3月上旬 雪が解け白鳥が飛び立つ頃から畑作業の始まりです。4月上旬に肥料散布、5月上旬畑おこし、6月中旬には1番草の刈り取り。その後乾草やサイレージにする場合は、草を広げて乾かすのに4日ほど晴天が続かないといけません。水分を50%位に調整してロール(写真参照:1個400kgをラップで四重巻きにして完全に空気を遮断する)にします。
 牧場といえば、タワーのようなサイロが象徴的な風景になっていますが、効率的でないことや管理の大変さから、現在はバンカー(たい肥をコンクリートの囲いの中に低く積んでビニールシートをかける)タイプや、ロールラッピングでサイレージにします。
 夏:デントコーンや牧草が育たない冷夏の夏もあり、一年分の質の高い飼料の確保に、酪農家は必死です。
 盆明けから9月下旬にかけては、2番草の刈り取りです。
 秋:デントコーンの刈り入れ作業後、畑にたい肥(牛の糞尿を発酵させたもの)を散布、土を起こして次の種まきに備えます。10月には育成牧場に預けた仔牛が、妊娠して戻ってくるので、出産を待ちます。
 冬:零下20℃にもなる厳しい冬も、毎日搾乳作業をします。
トラック
父兄
 毎年、時々熊が下りて来てロールのラップを破ってしまったり、デントコーンを食べるなど被害を受けることもあります。台風や強風などで停電になったり、冬は牛舎が大雪の重みで潰されるなどの事故もあります。酪農家は、休むことの出来ない毎日の搾乳作業に支障が出ないよう、大自然との闘いにも気を緩められません。
【へエーと驚き!?牛と酪農家の生活】
JA鹿追 吉田さん JA士幌 塚越さん
 鹿追町は十勝平野の北西に位置し大雪山国立公園の一部を含む山麓地帯です。
人口6000人弱に対し、乳牛18600頭、肉牛7000頭で、人口の四倍強の牛がいることになります。NON-GMの牧場が、11戸ありよつ葉乳業への出荷は1日あたり55トンです。真冬はマイナス30℃になりますが、ここ最近はマイナス20℃位で雪も湿って重くなって、除雪も大変です。
 生後一才前後もメスの育成牛は春から夏にかけて町所有の「育成牧場」に預けられます。
写真のように5〜6km移動させるのにモーダッシュ!4本足は速い!!でも今はこの風景は見られない・・・残念!!!品種改良によって牛たちは足が弱くなった!?
(集団生活に慣れさせるために入牧、妊娠させてから自分の牧場に帰ります。

牛
 士幌町は人口6800人の小さな町に6万頭の牛という”牛ばかり“の町です。
おいしくて安全な牛乳を搾るために健康な牛を育てることが必要なので獣医が一頭一頭健康チェックし牛の顔が浮かぶほどです。飼料と環境も大切で「飼料」は各牧場で収穫された粗飼料をベースに栄養計画をし「環境」は自由に餌を食べたり水を飲んだり寝たり出来る牛舎(フリーストール)でストレスを少なくするよう努力しています。糞尿から出るメタンガスを電気に変え温泉に利用する取り組みを行っている農家もあります。春と秋に巡回を行ない指導することもあって牛乳の生産現場にふさわしいクリーンな環境に整えられています。花つくりの好き酪農家の家の周りには夏から秋にかけて花が咲き乱れます。餌やりと搾乳は一日も休むことが出来ず朝早くて夜も遅くなり特に春から秋までは飼料の収穫作業など畑仕事も加わりまたたく間に一年が過ぎます。

花
JA音更 桑原さん JA上士幌 宗像さん
 この季節、午後三時半になると十勝はもう暗いんですが、飛行機で上がって下を見ると「十勝はやっぱり平で広いなー」と思いながら乗ってきて、名古屋の夜景に感激して降りました。音更は総面積18383haでおもに小麦を栽培しています。後は豆類,甜菜、飼料、」
デントコーンを作っています。音更は平で土地も良くて何でも出来るんです。酪農家は77戸でそのうち、NON-GM酪農家は3戸です。今年は生産調整で昨年より乳量を減らしています。餌代がかからないように頭数を減らして乳量をかせげる牛をそろえる努力をしています。酪農家というのはだいたいどこの家でも奥さんがいないとやっていけないんです。父ちゃんが用事で出掛けても仕事はまわっていくんですが、母ちゃんが怪我でもすると、
「大変だあ、ヘルパー頼まんと!!」と大騒ぎになる。だからけんかなんて出来ない。夫婦仲良くないとやっていけないんです。

収穫
 上士幌は一番北に位置し日本一広いナイタイ高原での仔牛育成,ルピナスなどの花畑、キタキツネやナキウサギなどの希少動物の生息地と」しても熱気球の町としても名を知られています。人口より牛の頭数の方がずっと多い酪農の町です。
森本

 森本晃・静香夫妻
  皆さんお元気ですか。以前お会いした方も居られるかも知れませんが、私達元気に牛と一緒に頑張っています。美味しい牛乳をお届けしますので、もっともーと元気でお過ごし下さい。もうすぐ冬、牛は冬眠しませんので一生懸命お世話します。

大原
 
 大原一男・敦子夫妻
  皆さんこんにちは。私達は皆さんに喜んで頂くために、頑張って美味しい牛乳を生産しています。また、私達の牛からのミルクを飲んで頂いてると思うと、とても嬉しく明日も頑張ろうと思います。






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